偽痛風
ある日突然、膝が腫れて熱を持ち、歩くのも辛くなるほど痛くなった・・・。
そんな症状が出ると、「ぶつけた覚えもないし、何が起きたのだろう?」と不安になる方も多いと思います。
その原因の一つに「偽痛風」があります。
偽痛風は、関節の中にピロリン酸カルシウムという結晶が溜まり、それを身体が異物として認識することで強い炎症を起こす病気です。
名前は痛風に似ていますが、原因となる物質は全く異なります。
症状は突然現れることが多く、特に膝に起こりやすいのが特徴です。朝は普通に過ごしていたのに、夕方には膝が腫れて熱を持ち、歩くのが困難になることもあります。膝以外にも手首や足首、肩などに発症する場合があります。
偽痛風の原因は完全には解明されていませんが、加齢による関節や軟骨の変化が大きく関係していると考えられています。そのため、高齢になるほど発症しやすくなります。また、関節の変形、過去のケガ、手術歴、代謝異常などが関係することもあります。
痛風との違いは、痛風が尿酸結晶による炎症であるのに対し、偽痛風はカルシウム結晶による炎症であることです。そのため、尿酸値が正常でも偽痛風になることがあります。
急性期には、関節が赤く腫れ上がり、熱感を伴うことが多いため、まずは安静にすることが大切です。無理に動かしたり、強く揉んだりすると炎症が悪化する可能性があります。熱を持っている場合は冷却を行い、早めに医療機関を受診しましょう。
病院では、レントゲン検査で軟骨の石灰化を確認したり、必要に応じて関節液を採取して診断を行います。治療は主に炎症を抑えることが中心となり、消炎鎮痛薬やステロイド治療が行われます。
当院にも「何が原因か不明だが、昨日から膝が痛くなった」といって来られる場合がありますが、熱感と腫脹・疼痛と運動痛がある場合は【炎症】と判断し、アイシングと物療程度で終える事はしばしばあります。
これらの状態(症状)の時は、偽痛風だけでなく、痛風や化膿性関節炎などの可能性もあります。
繰り返す運動(よく歩いたなども含む)が続いた等が背景にありますが、ある日突然の関節周囲での激痛・腫れ・熱感・動作痛が起これば、先ずは安静にして冷やしましょう。
痛み止めで痛みが軽減する事もありますが、治っている訳ではないので安易に揉む選択はしない方が良いと思います。
