脚(足)

僕は脚(足)を重視する。

 

クライアントはもちろんだが、治療家の多くが脚(足)を無視する。

怪我や慢性痛もそうだが、いわゆる”病気”にも大きく関与していると考える。

 

まず、筋骨格系に関して言えば、皆さん、想像して欲しい。

あなたの家が一軒やでもマンションでもどちらでも良いが、マンションの方がイメージし易いかな?

テーブルに水の入ったコップを置くと、明らかに斜めになるとしよう。

あら?と思ったあなたは床にボールを置いてみる。

すると、ボールはコロコロと転がる・・・

そんな現象が自宅で起こった時に、大工さんを呼んで修理を頼みます。

大工さんが床を真っ直ぐにしましたよ!って言ったら安心ですか??

僕なら、床下は問題なかったの?

基礎は歪んでなかったの?って聞きたいし、言ってもらいたい。

 

人の身体に当てはめた時も同じだと思います。

多くの方が、痛みのある個所を問題個所として、そこの治療を望みます。

しかし、またボールがコロコロ転がりだして大工さん呼んで『床を治しましたよ』って同じ事を言われたら、大工さんを信用しなくならないでしょうか??

治療家が『腰を治しましたから』と言ったら、何で安心するのでしょうか??

問題はそこでは無いでしょう!

床にボールを置いたら転がる原因を調べて欲しいと思いませんか?

腰に痛みが起こる原因に気づきませんか??

 

筋骨格系の問題を抱えておられる方の殆どが、脚(足)にトラブルがあります!

これはほぼ断言してもイイくらいです!!

 

病気

病気と脚(足)は関係ないと思うでしょう。

そもそも病気は細菌またはウイルスが体内に侵入してきた事によって起こります。

その時、病気を僕らの身体はどうやって治すのか?

体内免疫機能が発動し、細菌・ウイルスに対して白血球が攻撃をしかけ、それにより細菌・ウイルスを退治する事により治して行きます。

ここに血液が関係します。

血液

僕らの身体に栄養素と酸素を運び、また、上記の様な免疫機能、壊れた細胞の修復を行います。

そう!

身体の修復には必ず血液が関与します!!

この血液、心臓によって循環しています。

が、

心臓の力によって回収されている(心臓に血が戻っている)のではありません!

衝撃の事実ですね!!

血液は、太い血管が末端部に行けば行くほど細くなり、毛細血管となりそこから血液中にある成分(栄養素など)が染み出て、各細胞に行き渡ります。

栄養素などが染み出るくらい細く穴が開いてしまっている先端から、今度は静脈にかわりますが、ここでイメージして下さい。

貯水槽からポンプを使い水を組み上げます。

ポンプにはホースが繋がっています。

このホースは一周して貯水槽に続きます・・・

人体はこのような血管構造をしている訳ではありません!

衝撃ですね!!

血管はダダ漏れ状態にあります。

先のホースに関して。真ん中の部分から大量の水がでる構造だと思って下さい。

そうなると、貯水槽に水を戻したくてもポンプの力が余程強くないと水は貯水槽に返ってきませんね。

水を貯水槽に戻す為の別ポンプが必要になるんですね・・・

人体にはこの別ポンプが存在するんです!

これが脚です。

脚の筋力です!

『足は第二の心臓』と言う言葉を聞かれた事があるかもしれませんね。

これは重力によって下りた血液が心臓の力によって上に押し上げられるのではなく、脚の筋肉の収縮によって押し上げられと言う構造になっているのです!!

僕らは日常、立つか座るかの生活です。

血は必ず送り出され、また重力によって下がります。

下がったモノは上げなければなりませんが、心臓の力だけでは物足りない。

人体の構造とはスゴイですね!!

しかし、僕らは交通機関の発達とともに歩かなくなってしまいました。

なのでふくらはぎなど、引き締まった筋肉を持った人は運動を定期的にしている人くらい・・・

圧倒的大多数が脚に力はありません・・・

脚に力が無くなった人は、足の指でグーが出来ません。

グー

手でグーを作ります。

指の3つの関節(第三関節)まで手の指は曲がりますが、多くの方が第三関節がほぼ動いていません!

あなたの足の指はどうですか??

足の指の筋肉はふくらはぎからあります。

つまり、ふくらはぎ=第二の心臓ポンプです!

グーが上手く出来ないのは、第二の心臓ポンプが弱ってきている証拠です!!

 

先に言ったように、僕らのケガ・病気を治すのは血液です。

血がしっかり循環しなければ怪我も病気も治りにくくなります。

 

いつまで経っても治らないのは、脚の筋力の影響もあるのです!!

 

また、僕らの身体で最も血液を必要としているのは脳みそです。

重力によって血液は下がりやすいですが、重力に逆らって上げるのはとても困難です。

困難・・・

歳を取ると、動くのが困難です(億劫になります)

動かない。

脚を使わない。

高齢者の脚は、極端に細いかボヨボヨか・・・

そう、筋ポンプが上手く機能していません。

脳みそに血液がうまく行かなくなってきます。

そうなれば、脳みそ(神経細胞)は老化による死滅と栄養素不足により機能不全を起こします。

もうお分かりでしょう。

高齢者になれば認知症になる原因が・・・

 

脚の機能低下(筋力の衰え)がどれほど怖いか・・・ご理解頂けたでしょうか。

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