脊柱の動き
脊柱は、頸椎7個・胸椎12個・腰椎5個・仙骨1個(5個の仙椎の融合)・尾骨1個(3~5個の尾椎の融合)からなる。
※稀に腰椎が6個ある人が居られるが、これは仙椎が4つ融合した結果、残りの一つが腰椎に分類されたモノ。
頸椎の第一頸椎(環椎)・第二頸椎(軸椎)は特徴的な構造をしており、他の頸椎とは異なる故、動きも異なる。
第一頸椎(環椎)は後頭骨との間でうなずき運動を最も得意としており、環椎後頭骨関節での回旋は全く出来ない。
しかし、その直下に存在する環軸関節(C1/C2)で、頸椎全体の回旋運動の約50%をここが行う。
胸椎は、肋骨と胸骨とで胸郭を形成する。
胸骨があるが故、屈曲・伸展は大きく制限される。
また、椎間関節によって屈伸は制限を受けるが、側屈・(特に)回旋はやや得意としている。
腰椎は椎間関節の形状から屈曲・伸展の動きを得意としており、また、側屈運動もやや得意としている。
しかし、回旋運動は腰椎全体として10°程度しか捻れない。
頸椎・胸椎移行部(C7/T1)、胸椎・腰椎移行部(T12/L1)は、椎間関節面が大きく異なるので、その負担は大きい。
先に上げた様に、頸椎は屈伸を得意としているが胸椎は苦手。
胸椎は回旋を得意としているが腰椎はほぼ捻じれない。
臨床の場でも環椎後頭関節、隆椎付近(頸椎・胸椎移行部)、胸腰移行部、腰仙部での痛みを訴えられる方が殆ど。
この辺りは動きの変化(切り替え)が起こるので、負担も大きい。