骨折の症状
骨折時には、《局所症状》と《全身症状》と起こり、局所症状は一般外傷症状と固有症状とある。
先ず、《局所症状》の【一般外傷症状】
- 疼痛
自発痛・直達痛・介達痛とあり、自発痛とは、骨膜由来なので、整復がキチンと出来ていたり固定がし安静にする事で減少する。
直達痛は、所謂、患部を触ると痛いと言うやつ。
介達痛は、軸圧痛・叩打痛・圧迫痛・牽引痛・動揺痛と言うのがあり、我々柔道整復師が行う検査法。
- 腫脹
- 機能障害
【固有症状】
- 異常可動性
不全骨折・圧迫骨折・噛合骨折・関節付近での骨折では分かりにくい
- 軋轢音
折れた骨同士が擦れ合う音
- 変形
《全身症状》
- ショック
酸素運搬低下と組織酸素代謝失調に伴う症状で、
・チアノーゼ
・虚脱
・冷汗
・脈拍触知不可
・呼吸不全がある。
- 発熱
受傷後数時間たってから発熱が起こり、これは骨折に伴う血腫や組織分解物吸収の為に起こる。
骨折だと思わなくとも、上記の症状の内3つでも該当すれば骨折を疑った方が良い。
腫れや発熱、患部の熱感が無い事もある。
また、腱・筋肉などの軟部組織を損傷しているとそこから漏れ出た成分によって急性腎不全を起こす事もある。
部位によっては内臓損傷していたり、髄液の漏れ(鼻血や耳から漏れ出る)、四肢がパンパンに腫れる、感覚異常・運動障害・自律神経障害などが起こる場合もある。
肋骨部の骨折では皮下気腫を起こす事もある。
下肢部の骨折では骨髄(脂肪)が血液中に入り、脂肪塞栓などを起こす事もある。
前腕・下腿が異常に腫れた際には、強烈な痛みに加え、機能不全などの後遺症が残る事があるので特に注意が必要。