手根骨
あまり知られていないが、手首には細かい骨が複数ある。
手首を見ると、手首に二本シワがあるのが分かる。
この二本のシワの部分に8個の骨があり、
下列4個
上列4個
の骨が並ぶ。
下列にある月状骨・舟状骨が前腕部の橈骨・尺骨と橈骨手根関節を形成し(正確には尺骨の上には関節円板がある為、直接関節は構成していない)、この関節面が下のシワとなる。
いわゆる手首とされるとこにある上側のシワにあたるのが手根中央関節が来る。
手首を前に曲げた時(掌屈)、橈骨手根関節が50°、手根中央関節35°曲がる事でトータル85°曲げる事が出来る。
逆に手を後ろに曲げた時(背屈)、橈骨手根関節が35°、手根中央関節が50°曲がる事でトータル85°曲げる事が出来る。
またこの8個の骨はアーチ形に並び、そのアーチの上には蓋をする様に腱がある(屈筋支帯)
その中を指を曲げる筋肉、手首を前に曲げる筋肉が走行し、手のひらの感覚(正中神経)が走行する。
この手根骨(8個の骨)の配列が乱れると、アーチが浅くなる。
浅くなると屈筋支帯は下に下がり、指を曲げる筋肉や神経を骨と支帯で圧迫させ、指の力が弱くなり、指・手のひらに痺れを起こす。
ゲンコツを作った際、親指が人差し指の横に来る人や、親指と小指で摘み動作をした時に爪が平行にならずハの字になる人はアーチが浅くなっている可能性が高い。
腱鞘炎やばね指で悩まれている人、手のひら側に痺れのある人はこの骨の配列を調整していく事で問題は解消されて行く。