師匠のブログより

 

 

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前回の③では、私たちが息をするのは、呼吸により酸素を各細胞内に取り入れ、炭素などと反応させて、ミトコンドリア内部にてATPを合成する。
ATPが合成されないと・・・・細胞は電源の入っていないパソコンと同じで、細胞活動が出来ない。 ここまで投稿させていただきました。

今回は飽食の時代である現代の日本において「食べ過ぎ」との関係を取り上げたいと思います。

古典的な食の理論に「少食に病なし」という言葉があります。

この考えは、現代科学において既に実証されていますので、昔の人の洞察力と知恵が優れていることを後押ししてくれる研究ではないでしょうか。

では・・・どうして食べ過ぎがよくないのでしょうか? 呼吸とミトコンドリアが合成するATPのエネルギー生成にスポットを当てて考えてみましょう。

細胞が活動するにはATPのエネルギーが必須となります。
逆を言えば、細胞が緩やかに活動している時は、ATPのエネルギーは、あまり必要といたしません。

要は「需要と供給のバランス」が大事なのです。 細胞の活動が必要とする量のATPがあればよいという事になります。

食べ過ぎは、このバランスを崩してしまいます。 多くの栄養(糖質)が入ってくると、膵臓から分泌されるインスリンによって、血液中から細胞内部に糖分(ブドウ糖)は取り込まれます。

すると呼吸によって取り入れた酸素を利用して、ATPをつくりだそうとします。  ところが・・・細胞の活動がゆったりと緩やかであれば、多くのATPのエネルギーは必要ありません。

そうなると・・・ミトコンドリア内部では(ミトコンドリアの呼吸鎖)ATP合成を止めてしまいます。 細胞が必要としないからです。

そうなると・・・困ったことが起きます。 活性酸素はご存知でしょうか? 細胞を酸素により酸化させる悪玉の活性酸素です。
それにより、細胞が酸化により損傷したり、遺伝子も酸化させて遺伝子異常を引き起こすと言われ、老化の一つの原因となると考えられています。

この活性酸素が最も細胞を損傷させる部位が・・・ミトコンドリア内部なんです。

炭素と反応するのは酸素ですね。これは酸化現象により進んでいきます。 ATPを合成するプロセスは、結局電子のやりとりですから(酸化と還元)、ATP合成が止まると、電子が鬱滞してしまいます。 そうなると・・・活性酸素が発生するようです。

この活性酸素は、細胞内部で発生しますから、ミトコンドリア内部の遺伝子を酸化により損傷を与えます。 そうなると・・・ミトコンドリアの機能低下が起こります。

ミトコンドリアが機能不全に陥ると、別のミトコンドリアがこれに変わって仕事をします。 しかし・・・そのミトコンドリアも損傷していく…・これが長い年月繰り返されて、やがてミトコンドリアの機能障害で細胞が必要とするATP合成が滞るようになります。

そうなると・・・細胞の活動は出来なくなります。 これが細胞の自然死と言われている「アポトーシス」につながっていく。

細胞がどんどん死んでいき、肝臓なら肝臓・・・筋肉なら筋肉・・・神経細胞なら神経にて、以前は大勢の細胞で仕事をこなしていたのに、少ない細胞で仕事をしなければならなくなります。

これが臓器や器官などの機能低下を生み出して老化となるわけです。

また細胞自身の遺伝子も酸化されます。 この活性酸素による酸化攻撃は四六時中行われるようになり、毎秒活性酸素の酸化現象が起きてくるそうです。

残念なことに・・・この細胞内部のミトコンドリアで発生する活性酸素は・・・抗酸化物質では役立たないそうです。 栄養で抗酸化物質を取り入れても、微細な一細胞の内部の、さらにミトコンドリア内部には供給されないという科学者の統一した意見です。

したがって・・・私たちの細胞損傷を活性酸素から守る方法は・・・食べ過ぎないという事です。

例えば・・スポーツ選手や身体を使う建設現場などで働く方・・・この方々は動きますので、細胞活動が活発となります。

心臓も動きますし血管も広がります。 肝臓や腎臓も働きます。
神経細胞も働きます。

このような方は、細胞のATP供給がないと細胞活動が出来ませんから、需要と供給のバランスが取れます。

その結果・・・電子が鬱滞せずに活性酸素は発生しづらくなり酸化攻撃は少なくなります。

ところが・・・パソコンばかり見ながらデスクワークとなると・・・細胞活動が活発に行われません。 ですからATPはあまり必要としなくなります。 ATP合成は止まり、活性酸素がどんどん発生してくるのです。

ここで・・・運動の作用を声高らかにお伝えしたいと思います。
多くの方々は、運動の健康効果を過小評価しています。

運動するという事は、多くの臓器の細胞活動を高めます。 したがって細胞が必要とするATPをミトコンドリアがせっせせっせとつくりだします。 需要と供給のバランスがとれるわけです。

そのようになると細胞を損傷させる活性酸素は発生しづらくなり、酸化攻撃から自身を守ることが出来ます。 その結果・・・細胞の自然死が減少して、老化による機能低下が防げるという事です。

健康にご関心のある方は抗酸化サプリメントをご愛用の方も多いと思います。 残念ながら・・・細胞内部のミトコンドリアには作用しないようです。
しかし・・・他の部位には作用するところもありますので、全くの無意味ではありません。

が・・・致命的な細胞内部のミトコンドリアでは作用しませんので、老化による臓器などの機能低下を防止する抗酸化剤は・・・「少食と運動する事」です。

古い考え方に・・・運動すると酸素が多く入ってくるから活性酸素の素となる・・・このようなご意見があると思います。

しかし・・・実際は、ATP合成が細胞の活動とバランスがとれていれば活性酸素は発生しづらくなりますのでご安心ください。
私たちの細胞の損傷は、細胞の自然死をまねく。 そして該当する臓器や器官の細胞の数が減ってくる。 そうなるとできていた仕事が出来なくなってくる。

この現象が脳の神経細胞で生じると・・・痴呆につながります。

その予防には・・・少食と運動です。 また夜は寝るだけなので、夕食を多食する方は・・・活性酸素が発生しやすくなり老化を早めていくものと推測いたします。

デスクワークの方は・・・肉体を使わない方は・・・多食せず運動することが大事ですよ。