自律神経の調整
頭痛を訴える方や、自律神経の問題を抱えている方への施術、はたまた、身体が戦闘モードになっている方への施術に、自律神経の調整法として簡単なアプローチとして「耳」があります。
耳にはいくつかの神経が行っており、
・迷走神経耳介枝
・耳介側頭神経
・小後頭神経
・大後頭神経
・大耳介神経
があります。
《迷走神経耳介枝》
耳の一部と耳の穴の後下壁の皮膚や鼓膜の温痛感覚を支配する神経。
迷走神経(内臓を動かす神経)で唯一の体性知覚性神経(難治性てんかんやうつ病・頭痛の治療として注目されている)。
《耳介側頭神経》
耳の穴・鼓膜・耳周囲の皮膚・側頭部の知覚、耳下腺の分泌に関与する神経。
三叉神経の第三枝である下顎神経から分岐。
《小後頭神経》
頸椎2.3番から出る、耳の後ろから後頭部側面の皮膚を支配する感覚神経。
小後頭神経が何らかの理由で刺激や圧迫を受けると、耳の後ろや後頭部の側面に痛みが生じる(原因:首の緊張、長時間の同じ姿勢、ストレスなど)
《大後頭神経》
後頭部の皮膚・筋肉、後頚部の感覚を司る第二頚神経。
大後頭神経は、深層から表層までの複数の筋の間を走行しており、圧迫や伸張されやすい(慢性的な痛みになりやすい)
《大耳介神経》
耳から首にかけて分布する知覚神経。
頭痛、後頭神経痛、顔面痛、耳痛などの痛みに関与。
この中で注目するのは、【迷走神経耳介枝】。
この神経は副交感神経なので、他の神経(感覚神経)とは異なり自律神経(リラックス)にアプローチが可能となる。
既述したように、てんかんやうつ病・頭痛にもここへの刺激は用いられている様に、治療ポイントとしては重要になる。
頭痛などを訴える方は是非とも施術を受けて頂きたい。