脳(大脳皮質)の主な領域

脳科学から見た統合失調症 | すまいるナビゲーター | 大塚製薬

【前頭葉】

一次運動野(ブロードマン4野)

 随意運動の最終命令を発する。体の各部位が対応する領域(ホムンクルス)をもち、手・顔の領域が特に広い。

運動前野・補足運動野(6野)

 運動の計画・準備・順序立てを担う。内部モデルによる動作の「予習」も行う。
ブローカ野(44・45野)— 左半球
 言語の産出・構文処理を支配。損傷するとブローカ失語(理解は保たれるが発話困難)を生じる。
前頭前野・背外側前頭前野(46野など)
 ワーキングメモリ・計画・抽象的思考・認知的柔軟性(タスク切り替え)を担う。「人間らしさ」の中枢。
眼窩前頭皮質・腹内側前頭前野
 感情に基づく意思決定・報酬評価・社会的判断を制御。損傷でソシオパシー的行動(ゲージ症例)が生じる。
前頭眼野(8野)
 随意的な眼球運動(サッカード)の制御。視覚的注意の方向付けにも関与。

【頭頂葉】

体性感覚野(3・1・2野)

 皮膚・筋・関節からの触覚・痛覚・温度覚・固有感覚を受け取る。運動野と同様に体部位局在(感覚ホムンクルス)を持つ。

体性感覚連合野(5・7野)

 感覚情報の統合・立体認識(物体を触って形を知る=触知覚)・身体イメージの構築を担う。

角回・縁上回(39野)・(40野)

 読み書き・計算・言語処理に関与(ゲルストマン症候群:失算・失書・左右失認・手指失認)。下頭頂小葉として空間注意にも重要。

空間処理後部頭頂皮質(背側視覚路)

 「どこ」「どのように」経路の中継点。視覚誘導性の手の動作・空間的注意・自己中心的空間表現を処理。右半球損傷で半側空間無視が生じる。

【側頭葉】

一次聴覚野(41・42野)

 音の周波数・強度の基本処理。音声信号の最初の皮質処理ステーション。

ウェルニッケ野(22野)— 左半球

 言語の理解を担う。損傷するとウェルニッケ失語(流暢だが意味不明な発話・理解障害)が生じる。

顔・物体認識下側頭回・紡錘状回(腹側視覚路)

 「何か」経路の終点。物体カテゴリー認識・顔認識(紡錘状回顔領域:FFA)・文字認識(視覚的単語形状領域)を担う。損傷で相貌失認が生じる。
海馬傍回・内嗅皮質
 場所・文脈の記憶(場所細胞・グリッド細胞への中継)、エピソード記憶の海馬への入出力ゲートとして機能。

扁桃(側頭葉内側部)

 恐怖・怒り・嫌悪などの感情処理・感情記憶の強化・脅威検出と情動反応の制御を担う。

【後頭葉】

一次視覚野(17野・V1)— 鳥距溝周囲

 網膜地図(レチノトピー)を保ち、輝度・方位・空間周波数などの基本視覚特徴を処理。損傷で同名半盲が生じる。
二次・三次視覚野(18・19野 / V2・V3)
 V1からの情報を受け取り、輪郭・形状・奥行きの初期統合を行う。図と地の分離が始まる。

色覚V4(色処理)

 色恒常性・色の知覚的統合を担う。損傷で脳性色盲(大脳色盲)が生じる。

MT野V5・MT野(運動視覚)

 視覚的な動きの方向・速度を検出。損傷すると運動盲(物体が静止して見える)が生じる。オプティカルフローにも重要。

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