脳脊髄液の循環不良と自律神経

「上を向くと首の後ろが詰まる」「後ろに倒すと首の後ろが痛い」と感じることはありませんか?

この症状があると、脳脊髄液(のうせきずいえき)の循環不良が起こっているかもしれません。

脳脊髄液は、脳と脊髄を保護し、老廃物を流す重要な役割を担っています。

この循環が滞ると、首や頭の不調だけでなく、自律神経の乱れや全身の不調にもつながるのです。

 


1. 後頭骨と第一頸椎の詰まり

脳脊髄液は、頭蓋骨の中で作られ、脊髄へと流れていきます。

その流れの中で特に重要なのが、後頭骨(こうとうこつ)と第一頸椎(だいいちけいつい)の間の動きです。

この部分は環椎後頭関節(かんついこうとうかんせつ)と呼ばれ、首を前後に動かすときに重要な役割を果たします。

しかし、デスクワークやスマホの使用で 「頭が前に出る姿勢」 が続くと、

✅ 後頭下筋群(こうとうかきんぐん)という筋肉が過剰に緊張する
✅ 環椎後頭関節の動きが悪くなる
✅ 後頭骨と蝶形骨(ちょうけいこつ)との連携が乱れ、頭蓋の動きが制限される

この結果、脳脊髄液の流れが滞ってしまうのです。


2. 延髄への影響と自律神経の乱れ

さらに、後頭骨の近くには延髄(えんずい)と呼ばれる、生命維持に関わる重要な部分があります。

ここには、

呼吸のコントロール(呼吸中枢)
心臓の調整(循環中枢)
副交感神経の中枢(迷走神経)
などがあり、この部分が圧迫されると 呼吸が浅くなったり、自律神経が乱れたり する可能性があります。

「上を向くと詰まる」「首の後ろが痛い」という症状がある方は、もしかすると 脳脊髄液の流れが悪くなり、自律神経のバランスも崩れている かもしれません。


3. 解決策は?

では、どうすれば脳脊髄液の循環を改善し、首の詰まりを解消できるのでしょうか?

① 姿勢を整える

デスクワークやスマホを使うとき、首が前に出ないように意識 しましょう。特に、

画面の高さを目線の位置に
背もたれを活用して、背筋を伸ばす
1時間に1回は立ち上がって軽くストレッチ

を意識すると、負担が減ります。

② 首・肩のストレッチをする

後頭下筋群の緊張をほぐすために、

1. 顎を軽く引いて、首の後ろを伸ばすストレッチ
2. ゆっくり首を左右に倒し、筋肉を伸ばす

などのストレッチを習慣にすると、環椎後頭関節の動きが改善し、脳脊髄液の流れが良くなります。

③ 深い呼吸を意識する

呼吸が浅くなると、迷走神経の働きが低下し、自律神経が乱れやすくなります。

鼻からゆっくり吸い、口から細く長く吐く
1日3回、1回5分の深呼吸を意識する

だけでも、脳脊髄液の流れが良くなりやすくなります。


✅ ④ 定期的な首(後頭部)への施術の効果

ストレッチや姿勢の改善は大切ですが、すでに強い緊張が続いている場合、問題が表面化している場合はセルフケアだけでは十分に改善しないこともあります。

そのため、定期的に後頭部(頸部)への施術を受けることが重要です。

後頭下筋群の深い緊張を解放し、関節の可動域を回復する
後頭骨と第一頸椎の調整で、脳脊髄液の流れをスムーズにする
自律神経のバランスを整え、頭痛・めまい・不眠などの症状を軽減する

 

症状がほぼなく、凝り感程度なら姿勢改善、ストレッチ、深い呼吸を意識することで、 脳脊髄液の流れがスムーズになり、症状の改善が期待できますが、首の辛さ・肩の辛さ・目への支障・頭痛・めまい・耳鳴り・お腹の不調、加えて冒頭にも書いた様に上を向いた際に首の後ろが詰まる・痛みがあると言う方はけやき整骨院に相談して下さい。

適切なケアを行い、首の動き・自律神経を整えていきましょう!

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