脳脊髄液の強制循環メカニズム

あくび。

気づくとこらえきれない、あくび。

誰かのあくびを見ただけで、自分までつられてしまう。

あくびは、「眠いサイン」「だらしない仕草」程度に扱われがちですが、実はその裏で、脳の中では驚くほど精密な生理現象が起きている可能性があるとか。

 

あくびの最中に首の中を流れる脳脊髄液と血液の動きは、頭から首の下方へと一気に流れ出すとか。

あくびは「たくさん酸素を吸う」ではなく、あごや舌、喉の動き方と、それに伴う体内圧が、脳内の液体循環そのものを組み替えているらしい。

何度あくびをしても、舌やあごの動きの軌跡がほぼ完全に一致するとか。

これは、あくびがその場の気分で起こる行動ではなく、脳幹の奥深くに組み込まれた「自動運転プログラム」によって実行されている可能性があり、口を閉じてあくびをこらえていても、舌の奥では“いつものあくび”とほぼ同じ動きをすると言う。

 

また、あくびの直後には高い確率で「ごくん」と飲み込む動作が続き、これは、あらかじめセットで準備されていると言う、歩行や呼吸と同じように、あくびも脳幹の制御によって行われる、基本的な生命プログラムなんだとか。

 

あくびは、脳の「掃除」と「冷却」が目的で、脳脊髄液は老廃物の排出に関わる重要な存在ですが、あくびによって水と血がまとめて頭から押し出されることで、脳内に滞っていた不要な物質を効率よく下方へ流す手助けをしている可能性がある様です。

同時に、脳にこもった熱を外へ逃がし、新鮮でやや冷えた血液を迎え入れる準備をしているとも考えられます。

 

犬や猫が行動を始める前にあくびをすることが多いのも、脳のリフレッシュという視点で見ると納得がいきます。

眠気のサインというより、次の行動に備えて脳内環境を整えるための、生理的なスイッチ操作。

 

何気なく出る、あくび。

その裏側で、僕らの脳は今日も黙々と、自分自身を整える作業を続けているのです。

 

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