目まいの大きな3タイプ

目まい(めまい)は、症状の訴えとしては非常に一般的ですが、背景にある原因や種類によって対応や注意点が大きく異なります。

以下に、臨床現場での実用的な「目まいの種類の見分け方」をまとめます。


■ 3タイプ分類

  1. 回転性めまい
    → 自分や周囲がぐるぐる回るような感覚。
    → 主に内耳・前庭神経の障害(末梢性) or 小脳・脳幹の障害(中枢性)で起こる。
  2. 浮動性めまい
    → フワフワ・ふらつく・地に足がつかない感覚。
    → 主に中枢神経・循環系・精神的要因など。
  3. 立ちくらみ
    → 立ち上がった時にクラっとする。
    → 主に低血圧・脱水・循環不全(自律神経系)など。

■ 主な種類と特徴

種類 感覚 原因の一例 伴う症状 持続時間
良性発作性頭位めまい症(BPPV) 回転性 耳石のズレ 特定の頭位で誘発 数十秒~数分
メニエール病 回転性 内リンパ水腫 耳鳴り・難聴・耳閉感 数分~数時間
前庭神経炎 回転性 ウイルス性炎症 激しいめまい・歩行困難 数日
脳梗塞・小脳出血 回転性/浮動性 中枢性病変 吐き気、手足の麻痺・構音障害 持続性
起立性低血圧 立ちくらみ 血圧調整障害 立ち上がると症状 数秒~数分
心因性めまい 浮動性 不安・パニック障害 息苦しさ・過呼吸 長時間持続も

■ 見分けのための5つのポイント

  1. 「どんな風に」めまいを感じるか?
    → 回転か、フワフワか、クラッとか
  2. 「いつ」「どんなときに」起きたか?
    → 朝の起床時?立ち上がり?特定の動作?持続性?
  3. 「他にどんな症状を伴っているか?」
    → 難聴・耳鳴り・しびれ・呂律障害・意識低下など
  4. 「何分・何時間続いたか?」
    → 短時間 vs 長時間 vs 持続的
  5. 「既往歴や服薬歴」も確認する
    → 心疾患・高血圧・抗不安薬などの影響

■ 臨床応用の一例(簡易トリアージ)

  • 回転性+難聴や耳鳴りあり:メニエール病の疑い
  • 回転性+数秒~数分で頭位によって変化:頭の位置を変えたときに起こる、一過性の強い回転性めまいの可能性
  • フワフワ+神経症状(麻痺・呂律障害):脳血管障害を疑って至急精査
  • 立ち上がり時だけ+数秒で治まる:起立性低血圧や自律神経失調の可能性
  • 慢性的・原因不明・訴えが多彩:心因性めまいの視点も

 


■ 病院選びの基本的な考え方

症状・リスク まず受診すべき科・施設
急な激しいめまい+呂律障害や麻痺 脳神経外科・脳神経内科(救急外来)
繰り返すめまい+耳鳴り・難聴 耳鼻咽喉科(特にめまい外来)
フワフワ感・立ちくらみ・不安感 内科 or 心療内科・精神科
起立性めまい・自律神経失調 循環器内科 or 神経内科
軽いが慢性的なめまい かかりつけ医(総合内科)でまず相談

 

先日、僕が激しい倦怠感+目まい+嘔吐の際、近所の内科へ行きました。が、そこでは検査も処置も何もありませんでした。ただ問診だけ。。。

その事を踏まえ、次回、目まいが起こった際は、どうしたらイイか?を調べてみたのをシェアしました。

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